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2025.11.13
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New“制限なし”を実現するための3つの視点 ── W.ellが描く「自由を支える設計思想」
■ はじめに
前回のコラムでは、髙勝の家「W.ell(ウェル)」が掲げる“制限のない注文住宅”という思想の背景を紹介しました。
本当の自由設計とは、単に「好きな間取りを選べる」ことではなく、「自分たちの暮らしに最も合う住まいを描けること」。
では、その“制限のない設計”を実現するために、実際の家づくりの現場では何が行われているのでしょうか。
今回のコラムでは、W.ellが長年の実績から導き出した「3つの視点」を中心に、その裏側にある設計思想と技術的な支えを掘り下げます。
その3つとは──
① 暮らしを起点とした設計視点
② 地域と素材・構造を調和させる視点
③ コストと将来対応を見据えた現実的視点
です。
この3つの視点が重なり合うことで、“制限なし”の家づくりが現実のものとなります。
■ 1. 暮らしを起点とした設計 ─ 「想い」を図面にするプロセス
W.ellの家づくりの中心にあるのは、間取りや外観ではなく「暮らし方」です。
最初のヒアリングで重視するのは、理想の間取りではなく、「日常の行動」や「これからの生き方」。
たとえば、共働きで忙しいご夫婦には、家事動線の効率化や収納の位置関係を重視します。
休日を家族でゆっくり過ごしたい方には、吹き抜けリビングや庭とつながる大開口を提案します。
また、将来的に二世帯同居を視野に入れる場合は、可変性を持たせた間取りに。
こうした“未来を含めた暮らし”を整理することで、設計の方向性が自然と導かれます。
設計士は、単なる図面作成者ではなく“暮らしの翻訳者”です。
お客様の言葉にまだ表れていない想いを掘り起こし、それを空間として形にする。
その結果、一邸ごとにまったく異なる設計が生まれます。
W.ellではこの段階で、全館空調システムと構造設計を並行して行うため、間取りの自由度を保ちながらも性能を損ないません。
「暮らしの理想」を出発点に据える──それが第一の視点です。
■ 2. 地域と素材・構造を調和させる ─ 宮城の森と生きる家
“制限のない注文住宅”を語るうえで欠かせないのが、「地域との調和」という視点です。
自由を実現するには、地域の気候・風土・法令・施工環境を正しく理解した上で設計する必要があります。
宮城県は、冬の寒さ・湿気・積雪といった条件を持つ地域です。
W.ellではこれらの地域特性を踏まえ、高気密・高断熱をベースとした構造設計を行っています。
気密性能C値は0.3㎠/㎡、断熱性能Ua値は0.34前後。
この性能を確保することで、外気温に左右されない安定した室内環境を実現しています。
さらに、宮城県産材を活用した無垢構造材・仕上げ材を積極的に採用。
地元の森で育った木を使うことで、輸送エネルギーを抑え、環境負荷を軽減します。
この地域材の使用は、林業の循環にも貢献し、「植えて・育てて・伐って・使う・また植える」という持続的な木のサイクルを守ることにもつながります。
構造面では、耐震等級3+制震装置KRASOLを全棟標準搭載。
KRASOLは地震エネルギーを吸収・分散させる粘弾性ダンパーで、震度7クラスの揺れにも耐える強靭な性能を持ちます。
この構造の安心感があるからこそ、間取りやデザインの自由が広がるのです。
そして仕上げには、床や天井、家具など随所に無垢材を使用。
触れた瞬間に感じるやわらかさ、時を経て深まる色味。
それは、地域と人をつなぐ“自然の記憶”でもあります。
技術と自然、構造とデザインを両立させることが、W.ellの第二の視点です。
■ 3. コスト・将来対応・実現可能性 ─ 「続く家」をつくる
自由設計は、つい「理想の追求」に意識が向かいがちです。
しかし、理想を叶えるためには「現実を整える」視点も欠かせません。
それが第三の視点──コストと将来対応の整合性です。
W.ellでは、自由設計であっても予算・工程・性能のバランスを可視化し、お客様と共有します。
設計段階で細部までコストを明示し、追加費用が発生しないよう配慮。
全館空調や断熱性能といった高性能仕様を“標準仕様”として組み込むことで、後からオプションを重ねる必要がありません。
また、「暮らしの変化に合わせて使い方を変えられる家」であることも重要です。
間仕切りを可変できる構造、将来的なリフォームやバリアフリー化を見据えた動線設計、点検しやすい配管経路──
すべてが“長く使い続けられる自由”を支える仕組みです。
さらに、W.ellでは長期メンテナンス体制を整えています。
定期点検を通じて、住まいの健康状態を見守り、10年・20年先まで安心を維持。
「建てた瞬間がゴール」ではなく、「暮らし続ける時間こそ価値を高める」設計思想が息づいています。
これらの取り組みは、単なる技術の話ではありません。
“制限のない注文住宅”を永続的に支える、経済性・維持性・継続性の視点なのです。
■ 4. 「自由」を支える裏側にあるチーム力
W.ellの設計には、一人の設計士だけでなく、営業はもちろん施工・インテリアの専門チームが関わります。
自由度の高い設計を成立させるには、チーム全体で一邸を見つめる体制が必要です。
構造の専門家が安全を担保し、空調設計者が快適性を担い、施工管理者が実現性を確保する──。
それぞれが対話を重ねながら設計を進めることで、デザイン・性能・コスト・工期のすべてを両立させます。
この“チームでつくる自由設計”の仕組みこそ、W.ellが誇る最大の強みです。
お客様と設計者が並走し、想いを共有しながら形にしていくプロセス。
「自分たちの家を一緒に育てていく」という感覚が、完成後の満足度にもつながります。
■ まとめ:自由は、技術と信頼の上に成り立つ
“制限のない注文住宅”とは、単に「何でもできる家」ではなく、「自分たちの想いを無理なく実現できる家」。
W.ellの3つの視点──
-
暮らしを起点とした設計
-
地域と素材・構造の調和
-
コスト・将来対応の整合性
これらが揃うことで、理想と現実を両立させた家づくりが可能になります。
そして、それを支えるのが髙勝の家70年の技術と信頼。
宮城の森で育った木、職人の確かな手仕事、構造と性能を極めた設計。
それらすべてが、“自由”という言葉を支える土台になっています。
自由は、技術があってこそ安心して楽しめるもの。
W.ellは、そんな「安心の上に成り立つ自由」を、お客様と共に形にしていきます。
ぜひ、モデルハウスで実際にその自由を体感してください。
無垢材の質感、高気密・高断熱の静けさ、全館空調の快適さ──。
数字では語りきれない「本物の自由設計」が、きっとそこにあります。